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恐竜艇の冒険 - 海野 十三 ( うんの じゅうざ )

  • ◇つボイノリオ正伝 「金太の大冒険」の大冒険 CBCラジオ
  • トム・ソーヤの冒険 + ハックルベリイ・フィンの冒険 新潮文庫
  • LP■サントラ 「冒険また冒険」 フランシスレイ
  • 堀江由衣をめぐる冒険 冒険の書特典ポスター【切手可】
  • 昭和21~26年 漫画 「ターザンの冒険」「冒険兄弟」など4冊
  • B^◆^GBA冒険王ビィトバスターズロード冒険王ビート●即攻略本
  • 文庫◆野火子の冒険◆五木寛之自選文庫◆冒険ロマン'95/09/2初版
  • ◇つボイノリオ正伝 「金太の大冒険」の大冒険 CBCラジオ
  • 堀江由衣をめぐる冒険 冒険の書。
  • ハックルベリ・フィンの冒険 トウェイン(加島祥造訳)大型本
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恐龍艇の冒険    二少年  みなさん、ジミー君とサム君とを、ご紹介いたします。  この二少年が、夏休みに、熱帯多島海(ねったいたとうかい)へあそびに行って、そこでやってのけたすばらしい冒険は、きっとみなさんの気にいることでしょう。
 さあ、その話をジミー君にはじめてもらいましょう。
 おっと、みなさん。お忘れなく、ハンカチをもって、こっちへ集まってきて下さい。なぜって、みなさんはこの話を聞いているうちに、手の中にあつい汗(あせ)をにぎったり、背中にねっとりと冷汗(ひやあせ)をにじみ出させたりするでしょうからねえ。いや、まだあります。おへそが汗をかくこともあるのですよ。
 では、ジミー君。どうぞ……。
 熱帯多島海(ねったいたとうかい)へ! 夏休みほど、退屈(たいくつ)なものはない。
 わが友サムは、そのことについて、ぼくと同じ意見である。
 いよいよ夏休みが、あと五週間ののちにせまったときに、サムとぼくは大戦慄(だいせんりつ)をおぼえ、頭のかみの毛が一本一本ぴんと直立(ちょくりつ)したほどである。
 ぼくたち二人は、おそるべき夏休み退屈からのがれるために、どんなことをしていいのか、それについて毎日協議した。
 その結果、ぼくたちは、ついにすばらしい「考え」の尻尾(しっぽ)をつかんだのである。それはいつもの夏休みとはちがい、こんどの夏休みには、思い切って、さびしいところへ行ってみよう。それには熱帯地方(ねったいちほう)の多島海(たとうかい)がいいだろうということになった。
 熱帯地方多島海のことは、学校勉強して知っていた。やけつく強い日光。青い海。白い珊瑚(さんご)。赤い屋根。緑の密林(ジャングル)。七色魚群(ぎょぐん)。バナナ。パパイヤ。サワサップ。マンゴスチン。海ガメ。とかげ。わに。青黒い蛇(こんなものは、あんまり感心しないね)それからヤシの木。マングロープの木。ゴムの木それからスコールマラリヤデング熱のバイ菌(きん)。カヌーという丸木舟火山。毒矢……ああ、いくらでもでてくる。が、このへんでやめておこう。
 とにかくすばらしいではないか、熱帯地方多島海は!
「よし、行こう」
「それできまった。行こう、行こう」
 ぼくもサムも、語り合ったり、熱帯地理書(ちりしょ)のページをくったりしているうちに、すっかり熱帯多島海のとりこになってしまった。もう明日にも行きたくなった。
 二人とも気が短い。夏休みはまだ四週間あまりたたないと来ないのである。
「ああ、夏休みになるまで、ずいぶん日があるよ。退屈だねえ」
「今年は暑いから、夏休み一週間早くしてくれてもよさそうなもんだね」
 サムも、ぼくも、好き勝手なことをいう。
 が、出発の日まで、それほど退屈しないですんだ。というのは、熱帯地方で六十日をおもしろくあそぶためには、ぼくたちは、いろいろと用意をしておかなくてはならない仕事があったからだ。


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