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戦争と婦人作家 - 宮本 百合子 ( みやもと ゆりこ )

  • 本物浮世絵木版画 日清戦争「平壌大戦争之光景」三枚揃 延一画
  • 同性愛獣姦SM!戦争によって破壊されたセックス「戦争と性」
  • 実録ミッドウェー ドキュメント太平洋戦争史 戦争 軍事
  • VHS ★これがベトナム戦争だ!!★ ドキュメント 戦争記録映画
  • 豊田有恒/パラレルワールド大戦争:SF文学芸初版太平洋戦争自衛隊
  • ★☆ゲームジャーナル第21号 義経/日清戦争/上野戦争☆★
  • ★笠井潔 ヴァンパイヤー戦争全11巻+サイキック戦争2巻 文庫
  • 宗田理 大冒険 七日間戦争 最終戦争 三冊まとめて
  • ☆中国盤☆ VCD 人民解放軍朝鮮戦争記録 「抗美援朝戦争」上・下
  • 超貴重LD★昆虫大戦争(1968)★ 川津祐介 新藤恵美 松竹映画*b
 これまでの日本はいつも天下り戦争にならされていました。天皇制封建的な、絶対的な教育の下で、人民戦争を「思惑の加った災難」として、無批判に服従してきました。
 そして今日の破局に到りました。日本戦争反対の心がなかったかといえば、小田切秀雄の「反戦文学研究」をみてもわかるとおり、いつもときの戦争に反対した人道的な精神はありました。天皇制権力はそういう文学非国民文学とし最近の数年は治安維持法でとりしまりました。外国の人々は日本婦人が、あれほど惨酷な戦争に対して何一つ組織立った抵抗をしなかったことに、おどろいています。日本人はそこまで惨酷なのかという誤解を抱いてさえいます。しかしその人々は日本封建的社会の中で、愛情表現も、憎悪表現も、社会化することを許されなかった日本悲劇理解しなければなりません。日露戦争のとき大塚楠緒子が、「お百度まいり」という作品をかき、与謝野晶子が「君死に給うことなかれ」という詩をかいて戦争の惨酷に反対したことは有名です。しかしこの二つの代表的な婦人の手による戦争反対作品は、日本文学史に全文をのせることさえはばかられていました。与謝野晶子の詩が発表されたとき大町桂月非国民だと言って当時の『明星』を大批難しました。
 最近の十数年間に、日本婦人作家はどんな戦争反対活動をしたでしょうか。今日になってみると侵略戦争に反対したモチーフをもっている作品は、例外的にわずかで、吉屋信子林芙美子そのほかほとんどすべての婦人作家が、むしろ戦争に協力した悲惨な事実発見されます。しかしこれらの人すべてが侵略戦争を心から賛美していたとするのはあやまりです。ジャーナリズム統制がきびしくなり軍御用作家でなければ作品発表がゆるされなくなったとき、ブルジョア出版社出版からの収入でそれぞれ「有名婦人作家」として存在している人々は、自分ジャーナリズムの上の存在を保つためと、読者から名がわすれられないためにも、いつも華やかな場面につき出ようとしました。つまりきわめて安定のない婦人経済的自主性を守りつづけてゆくために、彼女たちにとっても疑問が感じられたにちがいないファシスト処世術にまけました。
 この深刻な文化上の婦人能力利用されかたと、薄弱な婦人経済的独立基礎を考えるとき婦人作家たちが日本のすべての勤労する婦人の利害と、全く一つの事情におかれていることがわかります。婦人作家日本人民としての自分紡績工場に働いている娘たちの境遇にどんなにちかいものであるかということを知ったときにこそ、婦人作家ファシズムとはなんであるか、侵略戦争とはなんであるか、一つの国の人民幸福を他の一国の利益のためにふみにじるとき、その血はすべてふみにじったものの上にかかるということを理解するでしょう。〔一九四八年六月



底本:「宮本百合子全集 第十三巻」新日本出版社
   1979(昭和54)年11月20日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第5刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第十一巻」河出書房
   1952(昭和27)年5月発行
初出:「アカハタ」
   1948(昭和23)年6月24日号
入力柴田卓治
校正:米田進
2003年4月23日作成
青空文庫作成ファイル
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